第7章 探偵たちの夜想曲Ⅱ
浦川「じゃあ坊やは私があの男を殺したって言いたいわけ?坊やには難しくて分からないと思うけど、拳銃を撃った人の手や袖には……」
コナン「発射残渣…拳銃を発砲すると鉛・煤・アンチモン・バリウム・亜硝酸塩などが飛散して撃った人の体や衣服にそれが付着する…」
浦川「え…?」
コナン「多分お姉さんはスタンガンで気絶させた男に拳銃を握らせて、トイレに座らせたんでしょ?さらに銃口を口に咥えさせて…そして解いたブーツの紐をブーツに繋げたまま、拳銃を握らせた男の手の甲側から拳銃よ引き金に通して…」
コナン「発射残渣が付かないように、頭をタオルでカバーし、もう1枚のタオルの先を濡らして拳銃の下に敷きグリップが滑らないようにしつつ、便座から垂らした紐をそのタオルで覆えば準備OK!」
コナン「仕上げはトイレに入るなと言わんばかりのメールを送った後、膝でブーツを押さえながら紐を引っ張れば弾丸が発射され、男は撃たれた反動で仰け反り、僕達が入ってくるまでに紐を引き抜きタオルを外せば完成!」
コナン「その証拠に安室さんにお兄さんの死因を聞かれた時すぐ答えれなかったでしょ?あれは拳銃を撃った時、左耳は男の膝に密着させればガード出来るけど、右耳は塞げないから鼓膜が傷んで、よく聞こえなかったからだ!」
コナン「つまり本当の樫塚圭はあの男の方で、探偵事務所の人の振りをして出迎えたのはお姉さんの方だってこと!」
浦川「何なの坊や!一体何者なの?!」
コナン「江戸川コナン……探偵さ……」