第7章 探偵たちの夜想曲Ⅱ
蘭ちゃんが驚いているのがよく分かる。
こんな短時間でそんなに調べたの!?と顔がそう訴えている。
確かに蘭ちゃんが通話していたあの時間で調べたというのは凄い。トリプルフェイス恐るべし。
安室「それはまだ分かりませんが、この部屋の住人がある事件にかなり注目していたのは確かですね…」
蘭「ある事件?」
すると安室さんはリビングのテレビをつけ、リモコンを操作して録画欄を開いた。
蘭「本当だ…この前の銀行強盗事件のニュースやワイドショーばっかり録画してる!」
小五郎「しかも、わざわざその事件のコーナーのところだけ切り取って編集してあるな……ん?これは今朝から公開してる防犯カメラの映像だな……確か小柄な奴と痩せた奴と、がっしりした奴の3人組だっな……」
蘭「そうそう!そのがっしりした人が拳銃を撃ったところも映ってたよね…撃たれた人は見切れてて映ってなかったけど…」
アナウンサー「尚、犯人を宥めようとして射殺された銀行員、庄野賢也さんの通夜は昨晩行われ、庄野さんの勇気ある行動に心を打たれた弔問客は深夜になっても後を絶ちませんでした……」
蘭「こ、この人圭さんのお兄さんじゃない!?でも苗字が違う…」
小五郎「それにここに住んでたんなら今朝のやつを編集出来るわけねぇよな!」