第11章 秀徳戦
****
そして、ついに決勝がはじまった。
お互いが得点を許さず、開始2分 両者無得点。
リコ「あっ!」
ボールが真太郎の手に渡り、ひざを軽く曲げかまえた。
そして、彼の手から離れたボールは綺麗な弧を描き、決まった。
流れは秀徳か・・・・。
そう思ったその時、テツヤのコートの端まで届く回転パスで、火神君がダンクシュートを決めた。
緑間「・・・黒子っ!!」
黒子「すみません。そう簡単に第一クォーターを取られると、困ります。・・・勝負は、」
火神「・・・これからだろっ!!」
****
そして、真太郎のほかに侮れない相手・・・
高尾和成。
彼は伊月先輩と同じ能力。
・・・きっと、先輩よりも上だ。
そして、秀徳の監督の指示で、高尾くんはテツヤのマークにつく。
『(・・・まずい。)』
もしかしたら、テツヤのミスディレクションが通用しないかも。
高尾「やっぱこーゆー形になると思ったんだわー。ま、真ちゃん風に言うなら、運命なのだよ。オレとオマエ、真ちゃんとアイツがやりあうのは。」
黒子「・・・。」
私の嫌な予感が的中し、テツヤのパスは高尾君によってカットされてしまう。
『リコ先輩、このままじゃっ!』
リコ「・・・そうね。」
リコ先輩はタイムアウトをとった。
そして・・・皆が、重苦しい顔つきで戻ってくる。