第11章 秀徳戦
コートに入った皆に、真太郎が近づく。
そして、彼はテツヤの前に立ち口を開く。
緑間「まさか本当に勝ち上がってくるとは思わなかったのだよ。だがここまでだ。」
テツヤは何も言わない。
真太郎はそのまま言葉を続ける。
緑間「どんな弱小校や無名校でも皆で力を合わせれば戦える。そんなのは幻想なのだよ。来い、お前の選択がいかに愚かか教えてやろう。」
テツヤは静かに目を閉じた。
そして、ゆっくりまぶたを開け、真太郎を見据える。
黒子「・・・人生の選択で何が正しいのかなんて、誰にもわかりませんし、そんな理由で選んだわけではないです。それに、1つ反論させてもらえば、誠凛は弱くありません。」
ふと、テツヤがこっちを向く。
そして、優しい顔で少し微笑んだ。
黒子「・・・ボクには、誠凛の皆。そして、さんがいます。」
緑間「っ!?」
テツヤの言葉には、強い思いが込められていた。