第1章 出会い
自己紹介も終わり、私はそそくさと教室から出た。
黒子「さん。」
テツヤの呼びかけも無視して、黙々と歩き続ける。
黒子「待ってください!!」グイッ
『う、うわっ!!』
いきなり手首をつかまれ、足をとめてしまった。
振り向けば、テツヤの必死な顔が目に入った。
久しぶりに、こんな近くで見た。
黒子「・・・どうして逃げるんですか。」
『・・・・別に。』
黒子「僕のこと、嫌いですか?もう、顔も見たくないですか?」
『違うっ!!!』
思わず大きな声を出してしまって、ごめんと謝る。
軽く深呼吸して、テツヤに向き合う。
『私さ、もうバスケはいいんだ。あの時と同じ気持ちなの。』
テツヤは黙っている。
『バスケ、続けるんでしょ?』
黒子「・・・はい。」
そうだよね。
バスケ好きだもんね。
でも・・・・私はー
『・・・ならこれ以上関りたくないかな。ごめんね。』
黒子「・・・・・。」
『えっと・・・・さ、手、離してもらえるかな?』
さっきからずっとつかまれてるんですよね・・・・
黒子「嫌です。」
『・・・・・え?」
黒子「だから、嫌です。」