第5章 黄瀬 涼太
『改めて、ごめんなさい。』
黄瀬「えっ!?いきなりどーしたんスかっ!?」
私は深々と下げた頭を上げ、涼太を見上げる。
『”あの時”はさ、ひどいことばっかり言っちゃったからさ。』
本当にごめんなさいと、もう一度頭を下げた。
昔のことを思い出して、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
でもやっぱり、涼太は笑ってこう言ってくれるんだ。
黄瀬「いいっスよ。今こーして、隣で笑っててくれるスから。」
『・・・涼太。』
思わず泣きそうにまってしまった私を、優しくて大きな手で頭をポンッと撫でてくれた。
そして結局、私も一緒に帰ることになった。
リコ先輩からメールが来て、つのる話しもあるだろーから先に上がってもいいと言われたのだ。
そして、メールの内容にはもう1つ。
「黒子君から、中学時代の話を聞いても大丈夫?」
私は、「はい。」と送り返した。