第20章 海合宿
緑間SIDE
俺の前からと火神がいなくなった。
「(もしあいつが来なかったら、俺は何を言おうとしていた・・・?)」
その先の言葉を考えてみても、答えは出ない。
ただ、一つだけ確かなことは・・・
と話していた時間は、とても穏やかなものだった。
この時間が続けばいいと・・・そう思ったのだ。
「オレは・・・あいつに・・・」
惹かれているのか。
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私は急いで火神君を追いかけた。
『っねぇ、ちょっと待ってよ。』
私が呼び止めても、火神君は何も返事もしないまま長い足でスタスタ歩いていく、
『(~っ!何なのよ!)・・・火神大我!!』
火神「っ!!」
彼の名前をフルネームで呼べば、やっと足を止めてくれた。
私は少し駆け足で火神君の前へ行く。
『・・・なんで返事してくれないの?ってか、なに怒ってるの?』
火神「別に怒ってねーよ。」
『うそ・・。怒ってる。』
なんで。と問いかけても、何も答えてくれない。
『・・・私、何かした?』
火神「っ!・・・いや、何もしてねーよ。」
そう言って、火神君はゆっくりと歩き出した。
私も何も言わず、彼の隣を歩いた。