第20章 海合宿
その後も私はなんだか二人で干しているのがおかしくて、つい笑ってしまう。
緑間「・・・おい、さっきから気持ち悪いのだよ。」
『な!ひどい!』
なんだかなつかしいなー。中学の時もたまに手伝ってもらってたっけ。
そんなことを考えていると、真太郎が静にこう言った。
緑間「なつかしいな。」
『っ!・・・そうだね。』
まさか真太郎からそんな言葉が聞けるなんて思ってなかった。
緑間「お前は、あの頃と同じような顔に戻ったな。」
『・・・え?』
緑間「・・・やはり、あいつらのおかげか。」
そう言って、真太郎は寂しそうな顔をした。
『(あの頃・・・バスケが大好きな頃のことかな。)
そうだね。もしあの二人に、誠凛のみんなと出会えなかったら私はここにいないかも。』
真太郎はじっと私の話を聞いてくれた。
『真太郎も、きっともっとバスケが好きになるよ。』
緑間「・・・どういう意味だ?」
『んー、説明しづらいんだけど・・・高尾君と真太郎は、すごくいいパートナーになると思う。』
緑間「なっ、あいつと。」
あからさまに嫌な顔をする真太郎。
そんなに嫌なのかな・・・でもね。
『・・・前の時よりいい顔になってるのは、お互い様なんだよ。』
きっとそれは、秀徳のみんなとの新たな出会い。
そして、高尾君との出会いがあったからだと思うんだ。