第16章 火神君家に居候
『・・・というわけですね、はい。』
火神「・・・。」
とりあえず家に入れと言われ、ここに来ることとなった経緯を話せば、火神君は困った表情をした。
火神「・・・他に誰もいないのか?」
『・・・うん。』
火神「・・・ほんとーによく考えてもいねーのか?」
『いないからここにきたんじゃん!!』
火神君は、はぁ。と軽く息を吐いた。
火神「・・・仕方ねー。なんも接待できねーけど文句言うなよ。」
『っ!!本当にありがとう!!!!』
あ、二泊三日で!と付け足せば、もーなんでもいいわ!と言われた。
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『ってか、一人暮らしにしては大きいねー。うちも一人暮らしだけど、こんなに大きくないよ。』
しかも、男子高校生とは言いがたいほどキレイだ。
というか、必要以上に物が置いてなかった。
火神「ふつーだろ。っつーか、オレん家にくること誰かに言ったのかよ。」
『えーーと、言ってない。言ったほうがいいかな?』
火神「・・・いや別に、言わなくてもいーだろ。」
『そっか。』
たしかに、勢いで火神君のところに来ちゃったけど、私は女で、火神君は男。
これって、ヤバイのかな・・・。
どーなのかな・・・。
そこんとこに疎い私は、何も考えず来てしまった。
『(・・・まぁ、火神君だし、大丈夫かな。)』
そう、軽く考えていた。