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イケメン戦国〜桜の約束〜

第7章 再会


「さくらのお腹も満たされたみたいだし、広間に行くぞ」

「え?」

「…信長様の命令。あんたの目が覚めたら広間に来るようにって」

真田幸村たちも来てる、と家康は付け足す。

…ん?幸村“たち”??彼の言い方に引っかかりを覚え、首を傾げる。

「舞と違って鋭いね。まあ行けば分かるよ。…あんたに会いたいんだってさ」

気にくわないけど今は休戦中だから、と呟く。

家康の言い方に不満だったのか、秀吉は家康に突っかかった。

「おい家康!お前今、舞のこと貶しただろう」

「ご心配なく、いつものことなんで」

「あのなぁ…」

このタイミングで秀吉の説教が始まりそうだ。

「あの、早く行かないといけないのでは?」

「…家康、話の続きは後だ」

「続きなんてなくていいですよ」

「早く行くよ」とさくらに一声かけ、家康は部屋を出た。

秀吉は「こら、待て!」と家康の後を追う。それに続くようにさくらも部屋を後にした。





**********





広間に入ると、信長をはじめ、光秀、政宗、三成、舞は既に定位置に座っていた。秀吉と家康もそれぞれ定位置に着く。

さくらも末端の定位置に行こうとすると、信長に呼び止められた。

「貴様は俺の隣だ」

「え?」

「こやつらは貴様に会いにきた。だから俺の隣に座るが良い」

こやつらと言われた方を見ると、そこには幸村と信玄の姿があった。

「ゆきちゃんと、信さん…?」

「おー、元気そうだな」

「信長の顔を見るのは気に食わないが、姫君の姿が見れて嬉しいよ。元気そうで安心した」

二人ともホッとしたような優しい表情でさくらを見る。

とても心配してくれていたのだろう。

この時代に来て日は浅いが、ここの人たちは人情がとても厚いと思う。そんな事を考えていると、舞が二人に問いかけた。

「今日、佐助くんは?」

「あいつならもうすぐ来ると思う。…謙信様と一緒に」

聞き覚えのある名前を気にしつつも、自分の知り合いの訳ないか、と首を振る。

すると、噂をしていた人物がタイミングよく部屋に入ってきた。その人物を見て思わず呟いてしまう。

「さ、すけ?」

佐助と呼ばれた人物もこちらを見て目を見開いた。

「さくら…?」

そして彼もそう呟いた。


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