第12章 気になる4人
彼等の姿は実に凄かった。
力強く、尚、美しい。
つまり、次の練習生達はこのレベルについていかなければならない。
きっと、それは絶対甘くは無いはずだと、見ていた練習生達は思った。
そん中、ソクジンの目には一人の少女が映る。
あの子、女の子だよな?
すると、隣にいた奴らは言った。
「すげえー、本当にサランいるじゃん」
「やべぇマジ、可愛いな!」
「あの歌姫って高嶺の花だろ?すげぇな……」
彼女はどうやら、有名人らしい……
けど、
「日本人の癖にな」
「韓国の音楽に入るなよ」
「えー、女か……」
「ずっと世界1位とってたのに、今度はグループでって何様なんだよ」
彼女への酷い言葉も多い。
だけど、彼女はそんなの気にしないように完璧に踊っていた。
ソクジンは、そんな彼女を見て、少なからず尊敬する。
日本人とか、どうかとかではない。
あれは単純に素人でも、解るくらい素敵な力…だ、なのに……
「そうかな……僕はあの子凄いと思う」
だから、言ってしまった。
というか、同じグループになるかもしれない子を馬鹿にするのは、どうなんだって思ったのだ。
「あの子…が……どんな気持ちか考えたら?」