第9章 彼女に少しの幸せを
「今、ナムジュンとユンギヒョンと一緒に住んでるから、君の事は聞いているよ!……よろしく!」
笑顔で話せば彼女はホソクに言った。
「何も…聞かないんですか?」
「聞かないよ?」
「じゃあ、少しだけ、聞いてください……
私、誰かがいないと、基本、ステージに経つ時、人が怖いんです。……スタッフとかいれば別ですが、でも、怖いんですよ……だけど、私は感謝している人のためにこの場に立たなきゃいけないから……」
彼女は無表情になり、そう語る。
だから、……最近、凄く思う離れていったら嫌なんだ。と……
「感謝している人?ナムジュンとかユンギヒョンとか?後は、社長とかかな?」
「えっ……ホソクさん…エスパーかなにかなんですか?」
「違うよ……でも、俺も俺を育ててくれた親に感謝して生きてるよ……ダンスをずっとしてくれていた仲間にだって、ね、だから、もっと頼ったっていいと思うんだ。」
「頼れません、もう十分頼っているから、けど、きっとホソクさんの家族は素敵な方なんですね!」
彼女は実に大人だ。年齢に合わず。誰にも頼らない……
ホソクは思う……だから、ナムジュンは1人じゃ何も出来ない子というのだろう…
話を聞くと、彼女はくらい所と人が苦手らしい……
1度、閉じ込められた事があり、それを知ったらしいが、
ホソクは彼女の話を聴きながら、今日の彼女のステージを思い出す。
完璧なステージだったと思う。
だけど、きっと彼女は1人じゃ完成させられないとか言いそうだ。
「そうだよ……俺の家族は幸せいっぱいさ!だけど、君だって、素敵な家族いるだろ?ほらPDとか、ナムジュンとかユンギヒョンとか、後、俺とかね!」
「…………家族……」
家族という言葉に彼女はホソクを見ると微笑んだ。
「本当に…ホソクさんは素敵な人ですね…」
そして、その笑みはホソクにとって、今までに見たことないくらい綺麗に見える。
「君は笑っていたほうが素敵だよ…」
「へっ?ありがとうございます……?」
褒めれば、顔を紅くし、話す彼女にホソクは言う。
「あ、そうだ……俺も呼んでよ…オッパってさ!」