第4章 彼女の才能
ハジェは彼女が演し物をすると聞き、参観日に彼女の晴れ姿を撮るため、カメラを構えていた。
しかし、これは、彼女がいじめられてやられていることだが、ハジェには断言出来る。
「うちの子に恥をかかせるなんて無理よ!」
彼女はあの日からサユをかなり溺愛しているのだ。
だから、かえって心配はしない…だって、知ってるからだ。彼女の才能を
「ほら!思い知るといいわ!」
幕が上がり、舞台に立った彼女、
周りはやはり反日な言葉を言う親もいるが、彼女のステージが始まるとそれは変わる。
「•*¨*•.¸¸♬︎」
綺麗な声と美しいダンスは、9歳の少女がやっているとは思えないほど、
繊細で上手かった。
周りの親の中にはカメラをかまえる人もいる始末である。
ハジェはそんな中心にいる彼女に手を振った。
振られた彼女は、ハジェに笑うと、
手を振り返す。
そして、きっとこれで、学校で彼女を知らない人はいなくなったはずだ。
馬鹿にも出来ないだろう。だって、彼女は完璧にステージを舞ったのだから……