第3章 彼女が家族になった日
ここに来て、3日経ったが、未だハジェさんとは話せてない…
彼女はそう思いながら、仕事に行くシヒョクを見送った。
どうやら彼の仕事は芸能事務所の社長だったらしい。
どうりで、大きな家だと思った……
そして、家に残るのは、部屋にこもっているハジェと言葉が分からない彼女だけ…
さて、何をしようかな……
彼女はキョロキョロそう広い家の探索をはじめる。
『何処行こう……うん?』
1つの部屋が気になった…
ピアノのマークがついているその部屋が。
ピアノ……
彼女は楽器が好きだった。
まだ、彼女の両親が壊れる少し前、良くひかせてもらったものだ。………
まぁ、音が大きいとその後は父に壊されてしまったが、
だから彼女はの部屋に入ってみる。、
その中には楽器が沢山あった。
中には見た事もない楽器もある。
『うわあ!』
目を輝かし、彼女はその中のピアノの椅子に腰をかける。
『少しなら……大丈夫かなあ?』
ポンと鍵盤を弾けば当然の通り音が出た。
そして、彼女は弾く……
それは、悲しげな思いを綴ったバラードだ。
ガチャリ
すると、誰かが入ってくる。、
ハジェだった…
ハジェは彼女を確認すると、涙を流しながら言った。
「凄い綺麗な曲ね?」
『?』
首を傾げる彼女、そう彼女は言語が分からない。
だから、褒められた事も分からなかった。
寧ろ、何故、彼女が泣いているのか、分からず。
怒られるのではないかと怖かった。
目を瞑る彼女、
もしかして、怒られるのかなあ……?
「もしかして、韓国語、分からないの?」
『………』
だが、彼女の考えとは違い
ハジェが驚いた顔をすると、
彼女は一瞬でそれに気づき、部屋を出ていく。
どうしたんだろう。
ハジェは疑問に思うも、
数分後、彼女は、ハジェにある本を見せた。
それは、日本語勉強用に昔、シヒョクが使っていた会話の本だ。
つまり、日本語と韓国語が両方書いてある。
だから、彼女はこれがあれば会話出来ると思い、持って来たのだ。
「ハジェさん…やっと出てきてくれたんですね…」