第5章 ☆変・幻・暗・躍
本番になり、珠恵、ジュン、ユウキ、の順にステージに上がった
《はい、皆様!!お待たせしました!!天ノ川学園高校クイーンフェス、いよいよ最終先行となりました!トップバッターは風城美羽!!》
ザワザワザワザワザワ…
珠恵「美羽は来ません!!彼女は逃げたんです」
珠恵の声で体育館が静まり、マイクの前に立った
珠恵「私には…ずっと憧れている人がいました。風城美羽。この学園で一番輝いていた人です。その人が裏で…みんなのことあんなに酷く言ってた…しかもそれがバレると逃げ出す…私はそれが許せません!!この学園のクイーンに相応しいのは…どんな困難にも負けない、強い存在だと思います!!そして私は…!!そうなりたい!!」
体育館には歓声と拍手が響いた
『!!』
体育館の入り口に誰かいる
美羽「誰が逃げたって!?」
『美羽さん…!!』
ピンクベージュのドレスにティアラ
松葉杖を突いた美羽だ
珠恵「美羽…!?なぜここに…」
美羽「スピーチをしに来たに決まってるじゃない!!」
珠恵「あはっ…大した根性ね!でも今頃現れたって、みんなあなたの言葉には耳を貸さないと思う。そうよね?みんな!」
体育館にいるみんなは大ブーイング
美羽を追い返そうとした
ダンッ!!!!!!
松葉杖を思いっきり床へ叩きつけた
みんなはそれにびっくりして静まってしまった
美羽「確かにあたしには嫌いな人がいる。プレゼントなのに相手の趣味を考えない。手紙なのに読めない字で書く。そういうのは応援って言わない。ただの自己満足。応援している自分に酔ってるだけ。あたしはそういう人をバカにしてた。だってそういう人達は輝いていないじゃない!!みんな自分のために輝く。その中で一番輝いているのがクイーン。あたしはそう思う。そのための努力ならあたしは惜しまない。必死になって努力して、正々堂々とその座を手に入れる」