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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第17章 素直な心


雅が降谷の為にネクタイを買ってもうすでに半月が経とうとしていた。もう今となっては何の意味も無く、ただのごますりの道具としかならない様なものになりかけていた。

そんなある日、風見は雅を呼びだした。

「どうしたんですか?」
「うん、最近降谷さんとどうだ?」
「どうって?」
「いや、だから、うまく行ってるのか?」
「んー…それは仕事として?それともプライベートの方?」
「後者。」
「……それは何とも…なかなか職場以外で会うって言ってもポアロだとそんなに長い事話せないし…」
「確かにそうだな…」
「それに…ほら、組織の事もあるし?」
「しかし、あれは成瀬とは関係ないだろう?」
「うん、私とは関係なくても降谷さんには関係してるし。」

そう返事をしながらも、雅は風見に聞いた。

「ところで何でそんな事聞くんですか?」
「いや、最近降谷さんの調子が悪い様に思える…」
「そんな事ないですよ?」
「いや…何というか…仕事は相変わらず完璧なんだが…何というのだろうか…こう…冷たいというか…」
「冷たいのは今始まった物じゃないでしょうに…」
「……相変わらず…(成瀬もある意味鬼だな…)」

そう思っていたのもつかの間、雅の携帯に降谷から連絡が入った。

『近々、少し都内から離れる。何かあったら連絡してくれ。返信なくても読むから。』
「…降谷さんか?」
「はい…何か聞いてますか?」
「何がだ?」
「近日中から都内から出るって…」

そういって降谷にラインを見せた雅。『何も…』と返事をする風見に対して、雅は大きなため息を吐いた。

「私達って…付き合ってるのかなぁ…」
「は?」
「いえ、風見さんとじゃないですよ?降谷さんとです…」
「付き合ってるんだろう?」
「…時々不安になるんですよね…なんか…付き合ってるっていうには距離がありすぎてる気がして…」
「ほら…なんだ…恋人的なこととか、あるんじゃないのか…?」
「そりゃ、今までに1度もないかと言えば嘘ですけど…だけど…本当に何にもないって言ってもいいくらいですよ…」
「まぁ…降谷さんも忙しいしな…」

そういう風見の言葉を聞いて俯く雅。
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