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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第16章 『パンケーキCP』  


金庫をあさっていた犯人の1人も合流するも、表は警察であふれている。裏口から出るにしてもおそらく封鎖されているかも知れない…
そんな時だ…裏口からカチャリと戸が開く音がした。ちょうど拡声器の声で、その扉の開く音はかき消される。1人、また1人と入ってくる。その中に風見が居た。合計で3人。厨房口から一気に犯人2人を取り押さえる。

「な…!!どういう事だ!!!」
「離せ!!」

何度も打ち出す1人の銃口を蹴り上げ、取り押さえる。久し振りに現場で降谷の顔を見た雅。
銃を持つその腕を捻り上げ手からは拳銃が音を立てて落ちていく。その銃を1つ、2つと店の奥に蹴り飛ばした降谷。

「あんたらの確保は表で待ってる警察に任せる。」

そう言う降谷の言葉を聞きながらも風見は1人ずつ、手枷を外していく。ようやく自由になれた市民だった。店内から一斉に出入り口からわぁっと出て行くお客を見て、警察の数人が中に入って来た。それを見て降谷はふいっと背中を向け、出て行った。雅もその対応は理解している為、目暮たちから早く距離を取れるようにと願った。

代わりに風見が捕まる。

「公安警察が…どうして…」
「僕らの大切な仲間が一緒に居たもので…彼女を助けるついでですよ。」
「…クゥ……」
「それから、この店の裏に2名、仲間が居るのでそちらもついでに連れてって行ってくれませんか?」
「仲間…だと…佐藤、高木!…行ってくれ」
『はい!』

そうして出血からか、朦朧とし始めてる雅の縄も外した風見。そんな所に泣いてしまっていた子どもとその親がやってきた。

「本当にすみません。」
「いいんですよ…大丈夫。怖かったね」
「お姉ちゃん、ありがとう…」
「いいんだよ?もう泣かない、ね?」
「うん」

そうして離れていく。そんな相手に手を振る雅。そんな雅を連れて裏口に連れて行くと待っていたと言わんばかりに、降谷はひょいっと抱き上げると優しく微笑んだ。

「良くやった。」
「遅いです…来てくれるの…」
「『パンケーキCP』のせいだな。」
「私のせいですか?」
「解りにくい。」
「すみません…」
「僕の方こそ…悪かった。」
「降谷さん。後は自分の方で回しておきますので。」
「助かる。じゃぁ後は頼んだぞ?風見。」
「はい。」

そういうと降谷は止血をし、車に乗せた。
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