【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第12章 遊園地
「やっぱり…!!櫻井さん?」
「あ…梓さん…」
「お姉さん、大丈夫?」
「えと…(成瀬?)」
「さっきのコースタ、乗ってましたよね!私と安室さんも一緒で…」
「あ…そうでしたか…」
梓の後ろからじぃーっとみている安室の目はすでに『降谷』としての目になっていた。
「あの…大丈夫?」
「ん…大丈夫だよ、ありがとう」
「櫻井さん…苦手だったんですか?」
「いえ…久しぶりに乗ったら…ばてちゃったみたいで…」
「大丈夫?お兄さんにいじめられたのかと思ったぁ!」
「そんな事は…」
「違うよ?大丈夫」
そう笑いながらも話しているコナンと雅をみて風見は『何か飲むもの買ってくる』と伝え、離れた。
「あの…安室さん…」
「はい?」
「私ちょっとお手洗い…」
「はい、お気をつけて」
「僕ここで安室さんと待ってるね?」
「うん。」
そして安室とコナン、そして雅の3人になった。
「全く。君は無茶をする…」
「あの…!安室さん…?」
「大丈夫。コナン君なら」
「……?」
「初めまして、僕、江戸川コナン。」
「あ…初めまして…櫻井ありすって言います。」
「櫻井さんだね。宜しく!」
「あの…」
「うん、この子は小さな探偵君だよ」
そう言っている安室の目はどことなく信頼しているかのようにも見えた。
「それじゃぁ…さっき安室さんが僕たちと離れた時、櫻井さんと一緒だったの?」
「とうして?」
「だって、初めて会うには初めましてな感じじゃないし。それに無茶をする事をよく知っている。ただのポアロのお客さんだってだけならそんな事解らないもん。」
「フ…クスクス」
「あの…」
「困ったな…」
そう話していると蘭や園子が戻り、反対からは風見がやってきた。
「あれ?梓さんは?」
「お手洗い、だそうですよ?」
「あー!やっぱり!ありすさん!」
「蘭姉ちゃんたち、櫻井さんの事知ってるの?」
「うん!最近は見ないんだけど、良くポアロに安室さんのご飯食べに来てくれるんだって!!梓さん言ってた。」
「ふーん。」
「あの、安室さんのハムサンド、おいしくて…」
「遅くなった。」
「あ、ごめんなさい。」
すっと立ち上がると、雅は風見と一緒にその場を後にした。ポアロにまた顔を出す約束をして…