【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第12章 遊園地
「風見さん?」
「なんだ?」
「そんな顔してたら『自分は公安です!警察ですよ!!』って言ってるみたいなものですよ?」
「そうはいっても…」
「じっくり見ないといけないですけど、少しは空気と時間、楽しみましょうよ!一緒に居るのが私でご不満かも知れないですけど…」
「いや、そんな事はない…」
「ならほら!!あっち!行ってみましょ!」
そういい先に走り行く雅を見てふぅっと息を1つ吐き、ニコリと笑った風見。それを見てもまらは少しうれしくもなった。時計を見ると、時間は12時半を指そうとしている。
「そろそろ時間か?」
「そうですね。予定のポイントは…ここから近いですね」
「そうだな。行くか」
そうして降谷に聞いていた飲食店に入る。案内されると、目ざとい女の子たちが雅達の事に気が付いた。
「あれって…」
「…あぁ、そうよ!!」
店員に案内されてくる時に声を掛けようとするも、男女のペアという事で声をかけにくかった蘭と園子。しかし偶然にも降谷達のテーブルのすぐ真後ろに案内されたのだった。
「ご注文決まり次第お知らせください?」
「…はい、ありがとうございます」
そうしてメニュー表を開く2人。色々と話しながらと言えど、雅は丁度真後ろの背中越しに居る降谷の事が気になって仕方なかった。
「俺は…決まった。成瀬は?」
「えと…うん!!決まった!!」
「それじゃぁ…」
その言葉と同時に風見は店員を呼ぶスイッチを押す。互いにランチを頼み、サラダバーとドリンクも付けて貰っていた。その時だ。背中越しのテーブルから声がする。
「あれ?安室さん、メールですか?」
「えぇ、まぁ」
「彼女に?!?!」
「違いますよ。」
そう言いながらもクスクスと笑いながらメールを送信していたのだろう。直に風見の携帯にメールが届いた。