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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第7章 …鈍感!


「僕は君が思っているほど大人じゃぁない。だから風見に対して嫉妬だってする。」
「なんで…」
「なんでって…そりゃ君が風見と笑うから…」

真顔で応えた降谷。それを見て雅はフフっと笑った。

「笑いごとじゃない。それにいつだって成瀬は風見の近くに居る。僕じゃなくて風見の近くに、だ!」
「だってそれは…」
「さっき君は僕に対して鈍感だ、鈍いだと言ったが、君も相当鈍感だぞ?」

そういう降谷はそっと雅の手を取り自身の胸に押し当てた。トクンと心地よい鼓動が手を伝わって響いてくる。

「こうして落ち着いているように見えても内心は今すぐにでも君にキスしたいって思ってる。いつも君は突然だからな。それも抱え込んでパニック寸前になって…それで最後にいつも僕にありったけをぶつけてくる。」
「あの…さっきキスって…」
「あぁ言ったさ。他の男が寄りつけない様に首輪でも繋いで僕の傍から離れない様にして、いつでもキスできる距離に居たいとそう願ってる。」
「…怖いです」
「ほら…そう言うだろ?だから僕は口に出さない。だけど君の考えてる事は何も怖くないじゃないか…だから言えばいい」
「矛盾してませんか?」
「してるか?」
「だってそれじゃぁ…私は思ってる事言うけど、降谷さんは気持ちを教えてくれないって事でしょ?」
「僕が常に思ってる事を聞いたらそれはそれで君は笑うからね」
「聞いてみないと解らないですけど…」
「いつも笑っていてほしい。それ以上でもなく、ましてや以下でもない。」

優しく微笑み返す降谷の顔。ふと気付けばいつの間にか怒っていたようなイライラ感は雅の中から無くなっていた。そっと額にキスを落とし、何度も降谷は雅の名前を呼んだ…

「雅…」
「ン…」

その間もまた、キスの雨は降りやまない…

「雅……雅…」
「もう…いいよ…」
「じゃぁこれは?」

そう言うと唇まで2cmと言った位の距離で降谷はそっとひと言呟いた。


『雅……愛してる』


そういってそっと唇は重なった。
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