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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第2章 な…なんですと!?


(ちょ…っと……何…急に…!!!!)

雅は動揺しながらも俯いてしまった。そんな雅を気にしてか知らずか、器用にマウスを動かしながら降谷は耳元で囁いた。

「せっかくだからそのまま持ってろ。すぐに終わらせるぞ。ここからならそんなに時間はかからない。」
「…はい…」

こうしてそれから要した時間はほんの数分だった。ふぅっとため息を吐いてそっと離れた降谷。

「良し、帰るぞ。」
「はい、ありがとうございました。」

鞄を用意して電源を落とした雅。ふと鞄を手にしようとすると、そこにおいたはずの鞄が無くなっていた。

「あれ…?ちょっと……」

焦りながらもきょろきょろと見渡していたその時、降谷は少し先に歩みを進めながら振り返り声をかけた。

「成瀬?何してる?行くぞ?」
「すみません、先に行ってください…」
「どうした?探し物か?」
「探し物っていうか、私の…・・・(何で持ってんだって!!)」
「鞄なら持ってるけど?」
「それですよ!ずっと探してたの!」

ははっと笑いながらも降谷はさっさと歩みを進めていく。慌てて追いかけながらも降谷の後を追う雅。

「鞄…すみません、持たせてしまって…」
「いいさ、この位。」

1階まで降りるときょとんとした顔で雅は降谷を見た。
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