【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第7章 …鈍感!
あの降谷のけがから1ヶ月が経とうとしているこの頃。ポアロでも大分変らずに調理も出来るようになっていた。それまでは簡単な盛り付けや接客メインだったのだ。
「いらっしゃいませ」
「こんにちわ。」
何度も来ている雅はいつの間にかポアロでも顔馴染みになっていた。いつも座る席も今日は埋まっていた為別の席に座る。
「今日は?」
「ハムサンドと…レモンティー!」
「…またか。」
「だって美味しいもん。」
そう言うと笑い安室はその場を離れた。そんな時、女子高生2人がはいってくる。
「梓さぁん!こんにちわ」
「あら、蘭ちゃんたち、いらっしゃい!」
「えーと。」
そうしてティータイムと言わんばかりに女子高生はスイーツを頼んでいた。
「ねぇね、蘭!あそこにいる人、今日も居るね」
「そういわれてみれば…ねぇ梓さん、あの人って近所の人?」
「うーん、わかんないんだけど、前に1回メガネの男性と来てから安室さんのサンドイッチ気に入ったみたいで、来てもいつも安室さんのハムサンドよく注文してくれるのよね」
「そぉなんだ!」
そう答えると園子は席を立ち蘭の止めるのを聞かずに雅の元にやって来た。
「あの!すみませーん」
「えっ?」
「ちょっと園子!…すみません。」
「あの…」
その時だ。ピロン…と雅の携帯が鳴る。
「すみません…」
そうして二人にひと言声をかけ携帯に来たLINEを見る。
『名前を聞かれたら櫻井ありすとでも名乗っておけ。公安がばれたら困る』
(てかなんでありす??)
「あの。良く最近来られるって梓さんに聞いて…」
「梓…さん?」
「ほら!あの安室さんと一緒に仕事してる!」
「あの方、梓さんって言うんですね。」
「…つかぬこと聞きますが…」
「はい?」
「もしかして、安室さん目当てですか?」
「えっ?」
「ちょっと園子!急すぎで失礼だよ!すみません、私は毛利蘭、彼女は」
「私は鈴木園子。」
「あ、私は櫻井ありすです。はじめまして…」
「……!?」
「あの…」
「ありすって本名ですか?」
「はい…」
「キラキラネーム!!」
そう言うと、言葉以上にきらきらした目で雅を見た二人だった。