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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第25章 砕かれた夢


そして次の日…
降谷は少し重たい気持ちのまま先にポアロへと赴いた。下準備を済ませた頃に梓もやってくる。

「あ、安室さん!おはようございます!!」
「梓さん。おはようございます。」
「…?」

じぃっと見つめる梓の視線に安室は首をかしげて問いかけた。

「どうかしましたか?」
「いえ、何だか今日の安室さん、疲れてるような…何か考え事ですか?」
「え…っ?あ…そんな事ないですけど…」
「いーえ!!絶対何かあったでしょ!私で良ければ話、聞きますよ?」
「あぁぁ…梓さんにはかなわないですね。」

そう言うとゆっくりと話はじめた。

「実は…昨日彼女に一緒に住まないかって相談した友人が居るんですよ。その方によるとまだ1年経ってないそうなんですが…一緒に住みたいなと思っているらしく。での相手の女性にそれを伝えたらあっさりと断わられてしまったそうなんです。どうしてだろうと相談されたんですけどね。上手く答えられませんでした」
「それは、男性の方が悪いですよ。」

そうきっぱりと梓は答えた。そのまま安室の答えを聞く前に続けて話す。

「だってまだ1年もたってないんでしょ?だとしたら不安だもの。彼女にしてみたら付き合っているって事は好きなんです。でもだからって一緒に住もうって言われるにはまだタイミングが早いと思うんですよ。だとしたらその場の空気だったりもあるだろうし、私もよくわんないだろうけど、言われて嫌な気はしないです。だけどちょっと早いなって気はすると思います。」
「例えば、僕が梓さんと付き合って半年くらいだとしますよ?良くこうして仕事も一緒にしてる。そんな時に彼女の家に上がって梓さんがコーヒー入れてくれてる時に『一緒に住もう』って切り出したらやっぱり早いですか?」
「……安室さん?」
「はい?」
「それは断られますよ?」
「え……?」

突如梓の口調も厳しくなった。理由が解らない安室はたじろくばかり。

「だって、そんな大事な話を相手がコーヒー煎れてる最中とかにするって…!御法度ですよ!!嬉しいけど空気読んでくださいって話になります!」
「あ…っっそうなんですね?」
「でも、安室さんのお友達の事ですから?安室さんに行っても仕方ないんですけど…」

そう言いながらフッと梓の表情も柔らかく戻った。
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