【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第24章 接触
「どうして零が謝るの?」
「いや…止める事が出来なかった。」
「でも、そんなに悪い人じゃないでしょ?」
「それは…」
「それとも、ベルモットさんと会ったら何かまずい事でもあるの?」
「まずいとは?」
「それは…例えば、私が知らないだけでベルモットさんとオトナな関係とか?」
「そんな事は無い。」
「だとしたら問題ないよ?私が零とちょっとした知り合いだって位にしておけばいいんでしょ?」
「ざっくりと言えばそうなんだが、そんな簡単な問題でもない。其れがベルモットだ。……とはいっても、彼女が気に入ったというならば、殺される事は無いから安心していい。」
「……相変わらず物騒な組織だよね…」
そう言いながらも目を伏せがちに話している雅の頭にポンと手を置くと外撫でた降谷。
「零?」
「大丈夫…ベルモットなら心配はないと思うから」
「……クス」
「なんだ?」
きょとんとした様子で雅を見つめる降谷。そんな相手に雅は小さく笑いながらも下から見上げた。
「だって…さっきまで零、殺されるとか色々と物騒な事言ってた割に今ではベルモットさんの事心配ないって…信頼してる様子だったから。ちょっとおかしくなっちゃって」
「きっと色々と秘密を知ったり踏み込んでしまって、それがジンやウォッカに知れたら雅はきっと殺される…それに俺もね」
「……それは…かなり困る事だね…」
「あぁ。だから、ベルモットと会う時も余り詮索はしない方がいい」
「了解!」
そう言いながらもコーヒーを飲みながら2人は話し、少しして降谷は雅の家を後にして帰って行った。
残された雅もまた、多少の不安は残るものの何とかなるだろうと考えていた。以前に一緒にお茶を飲んだ時でさえもそれほどに危険は感じなかった。そんな事が頭の中をよぎっていた為だ。
「でも…」
ソファに座りながら雅はふと考えていた。
「あんなきれいな人と一緒に居たら…絶対ムラムラしちゃうよね…それに恋心だってもっちゃうだろうし…」
自分で勝手に気付いてしまったものの、しゅんっとしてしまった。それでもいつだか、降谷の言っていた言葉を思い出した。
『ベルモットとはそんな関係じゃないよ』
と…・・
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