【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第4章 何で泣く?!
「なぁ。風見」
「はい?なんでしょうか、降谷さん」
「お前は成瀬の事、どう思う?」
「俺…ですか?どうと言うのは…一体…」
「…好きなのか?」
珈琲を渡されながらもさらりと聞く降谷。それはポアロに風見と雅が来て数日後の事だった。
「す…きというのは…」
「何を動揺している、恋愛感情、としての好き嫌いに決まっているだろう?」
「そう言った感情であれば持ち合わせてはおりません。部下というか、同じチームに在籍ものとしては好きですが…」
「そうか。」
「そう言う降谷さんは…どうなんですか?」
「…さぁ、想像に任せるよ。それじゃぁ、お疲れ様」
「お疲れ様です!!」
そう言いながらもフフっと笑いながらも降谷はその場を離れていく。残された風見は上に上がる。時計の針はまだ20時前だった。
「誰も…居ないか。」
しかし、雅のデスクのパソコンが光っている。しかし、そこに主は居ない。パソコンを覗くと降谷の仕事だった。とはいってもそんなに急ぎの物ではないはずだと思いながらも覗き込んでいた。。そんな時、後ろから『ひゃぁ!!』と声がする。
「もぉ…誰かと思ったら風見さんか…」
「俺で悪かったな…まだ帰ってなかったのか?」
「うん。なんかもやもやしながらだと仕事がはかどらなくて…」
「何かあったか?」
「いえ…別に。」
「……成瀬、何があった?」
「ハァ…降谷さんの事です。今までそんなに気に何てしてなかったのに…降谷さんと…1回だけ朝起きた事あったって話しましたよね、それからなんか変で…」
そういう雅は俯きながらも煎れてきたコーヒーを一口飲みながらため息を吐いた。
「おかしいってのは降谷さんか?」
「良く解んないんですよね…でも、降谷さんはいつもと変わってない様にも思うんですけど…鬼っぷりや無茶振りとかも…」
「うーむ…」
「たまに降谷さんに根詰め過ぎる前にポアロに来て一息つけって言われるんだけど…行きたくないなって…」
「そりゃ、成瀬も仕事中だからだろ」
「そうでもなくて…何ていうか…休みの日でも行きたくない。でもあそこの空気とか、サンドイッチが嫌いって訳じゃないんです。」
そう続ける雅は薄暗い中でも困惑しているのが手に取る様に解った。