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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第21章 レフティーの重き代償…


そんな雅を抱きかかえながらも風見もまた怒りに満ちはじめていた。

「…ったく!!!何やってんだ!!」
「ちょっと…待って…下さい…」
「…俺でも恨むなよ?」
「俺でもって…」
「黙ってろ…」

風見に包まれたまま鍵のかかる、会議室に戻って行く雅。他の誰かの目に触れる事も少ないままに移動が出来た。部屋に入るなり、カーテンを引き雅を椅子に座らせる。

「俺服とってくるから。そこに居ろ」
「でも…」
「その格好で歩かせたなんて言ったら俺が降谷さんに殺される!!」
「…はい…」

そう話して風見は急いで取調室に戻って行った。そこには先程毛布を持ってきた婦警が畳んでいるところだった。

「なんか…すみません…」
「あら、取りに来た?」
「えぇ、まぁ。」
「でも…あんな事良くできるよね…私なら足がすくんじゃうけど」

そう言い残してその部屋を出る2人。走りながらも急いで持っていく。

「悪い、待たせた。」
「大丈夫です。」
「俺…出てるから…着替えろ」
「はい…」

そうして風見はその部屋を出て待つ事にした。そんな中でも頭を抱えている。

「降谷さんになんて報告したらいいか…にしても…ハァァ」

そう呟いていると、中から扉が開きすっかりと着替え終わった雅が出てきた。そのまま中に押し込み風見も一緒に入って行く。

「大丈夫か?」
「う…うん…」
「…にしてもなんであんな…!!」

そんな時だ。風見の携帯に着信が入る。

「もしもし」
『僕だ。』
「は…はい!お疲れ様です!」
『今終わって処理班に手渡せたところだ。そっちはどうだ?』
「…あの…問題はなく…水野も…無事にその…」
『なんだ、そのしどろもどろな…成瀬は?いるか?』
「成瀬…ですか?はい…」
『……何かあったな?』
「いえ…!そんな…」
『帰ったら直接聞く。ここからだと20分もあれば着けると思う。』
「はい!」

そうして通話は切れた。はぁぁ…と深いため息を吐いた風見は雅の方を向き、ゆっくりと話し出した。

「後20分ほどで戻るそうだ。」
「…ッッ…・・そうですか」
「話があるそうだ。」
「嫌な予感しかない…」
「それは俺も一緒だ!!解ってるのか!?何であんな真似したんだ!!」

上からぴしゃりと言う風見に対してしゅん…とする雅。
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