【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第20章 レンタル彼氏…?
「そりゃ…レンタルされるのは安室さんですけど…それでも…なんか嫌なんですよね…」
「良く理解が出来ないが…降谷さんでなくて『安室さん』なら別に構わないんじゃないか?」
「…でた…男同士の繋がり…」
「そうはいっても…」
話していたその時だ。風見の携帯がなった。
「…・・もしもし?」
『僕だ。成瀬は近くに居るか?』
「成瀬…ですか?はい、居ますが」
『変わってくれ』
「はぁ…・・成瀬?降谷さん」
「え…なんで?」
「それは俺が知りたい。ほら…」
「…もしもし?」
『僕からの着信を再三無視してその言い分とはな』
「無視って…別にしてませんよ?」
『じゃぁ出てもいいだろう?』
「だって…・・・あ」
『なんだ?』
「バックインバイブ……」
『何だそれは…』
「…すみません。何でしょうか?」
『今すぐ出してほしい箇所があるんだが…無理か?』
「大丈夫、行けます。風見さん、借りますね?」
「は?ちょっ!!」
そう言うと風見の携帯を持ったまま急いで降谷の位置情報を確かめ、話を始めた。
『今の僕の場所、確認できるか?』
「はい。大丈夫です。」
『そこから、半径1キロ圏内で高い窓から東丸広場の噴水が見える所、割り出せるか?』
「…唐突過ぎません?もう少し範囲絞れそうですか?」
『現状はムリだ』
「…他に手掛かりは?」
『無い。どれくらいかかる?』
「…5分待ってください。」
『解った。』
そうして通話を切るとインカムを着ける間もなく弾き出していく。それでも3か所に絞れたもののこれ以上は手掛かりがなさ過ぎて絞り込めなかった。
「もしもし、成瀬です。」
『あぁ、どうだ?』
「この位置、距離からなら広場自体は黙視できますが、噴水となると3か所です。」
そうして伝える。ビルの屋上が2か所と、タワーマンションの高層階がそれにあたった。そのあと『ありがとう』のひと言で通話は切れる。
「…一体なんなのよ…」
「成瀬?どうした?」
「あ、風見さん、これ。ありがとうございます。」
「それは良いが…降谷さんなんだって?」
「降谷さんの居る所から半径1キロ圏内で噴水の見える場所を特定しろ!だって。突然すぎるって…」
「それもそうだが…」
「色々と後回しになりそうですね。」
「俺は…何か言ってたか?」
「いえ…でも直に別件出ますよね?」