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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第19章 遭遇


「どうして謝るの?」
「…それは…1度…見かけたことがあって…」
「どこで?」
「…・・・109の辺りで…」
「それで?」
「それから…」
「……ごめんなさい?」

そういうとベルモットは携帯を耳に当てて話し出す。口調や諸々から、きっとさっきの電話の相手とは違う…そう感じていた。その時、カラン…ッ…というチャイムに流されながら1人のお客が入ってきたのだろう…店員のいらっしゃいませも聞こえてくる…

「お待たせし…」

その声は雅の後方からする。しかし、この声…聞き覚えがあった…

「あら、案外早かったのね。バーボン」

いつの間にか通話も終わっていたベルモットが雅の後ろに目をやりながらもにっこりと笑う。

「…それほど買った様には見えませんが?」
「えぇ。でも、あなたに引き渡さないといけない荷物があるの。」
「……ほう…」
「この子猫ちゃん。…知ってるわよね?」
「……どうでしょうか」
「互いに互いの存在を隠すなんて…呆れて物も言えないわ?安心して?ジン達には黙っててあげる。」

俯いた雅を見つめ、ベルモットはそっと手を重ねるとフッと笑った。

「心配しないで?honey B…。」
「ベルモット…」
「また一緒にお茶でもしましょう?…バーボン?いいわね?」
「…ハァ」
「あの…」
「何?」
「ハニービーって…」
「あなたの事。名前は聞かないでおくわ?その代り、そう呼ばせて頂戴?」

そういうとベルモットはその場から立ち上がった。伝票を取り、会計に向かう…

「あの、私の分」
「いいのよ。払っておくから。じゃぁね、子猫ちゃん」

そういいながらサングラスをかけ直して一足先にカフェを後にした。残された降谷と雅。次いで車に戻ると降谷は助手席の雅に静かに聞き出した。

「さて…どうして雅がベルモットと一緒に居る?」
「…あの、実は…買い物した後でボーっとしてたらぶつかっちゃって…顔見た途端に…その…呼びかけちゃった…」
「ハァ…呼びかけちゃったって…」
「…ごめんなさい」
「雅が今回ぶつかったのがベルモットだったから助かったようなものだ…それに何か感じたらしい」
「何かって?」
「気に入られたんだろう。」

そういうとシートに深く持たれた降谷。
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