第7章 美しき暗殺者 シンドバット [完]
ヤムライハがこれまでの経緯を話す。
ジャー「シン、ですか…」
はぁ。とため息を吐くジャーファル
ジャー「、貴女が来てから女の侍らしてはいませんでしたね…。」
崩れ落ち泣いているの頭を撫で言うジャーファル。
ジャー「ここから、離れましょうか。」
ジャーファルがを姫抱きにする。
ヤム「その方がいいでしょうね。」
ヤムライハは賛成しジャーファルの腕の中にいるを心配そうに見る。
その時_____
シン「待て、ジャーファル」
シンドバットが女を侍らして近寄ってきた。
ジャー「なんです?シン。」
ジャーファルは振り返らずに返事をする。
シン「……こっちを向け」
シンドバットは低い声でそう言う。
ジャー「ヤムライハ私のクーフィーヤをに…」
ジャーファルはヤムライハにそう頼むとヤムライハはジャーファルのクーフィーヤを取り、に被せた。
には大きいのか目深く被さり顔があまり伺えない。
それを確認するとジャーファルは振り向いた。
ジャー「なんです?シン?」
なんでもなかったかのようにクーフィーヤを脱いだジャーファルが振り返る。
シン「をどこに連れてくつもりだ?」
声は低いままシンドバット問いかける。
ジャー「(慰める為に)"私の"部屋に」
わざと前置きはしないまま自分の部屋に運ぶというジャーファル。
シン「ほぅ……」
空気がピリッと張り詰める。
ジャー「分かって頂けたのなら部屋に戻ってもいいでしょうか?」
張り詰める空気も気にしないで言う。
シン「をこちらに渡してから行くんだな…」
腕し差し出しながら言うシンドバットが近寄ってくる。
その服からは色んな香の匂いがする。
ギュッ___
はジャーファルの服にしがみつく。
ジャー「!どうやら行きたくは無いようですよ。」
ジャーファルは握られた政務服を見てシンドバットに告げる。
シン「…こっちに来てくれないか?」
更に近寄ってくるシンドバットにはジャーファルの政務服に顔を埋める。