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【マギ】短編集 中編集 の予定。

第4章 皇女と覇王 [完]



______廊下

『殺すつもりか……』

牡丹「明日の朝食にでも毒を盛るつもりだ。」

『花娘が恋に落ちるといつもそうじゃな?』

牡丹「我が愛し花娘はわしのものじゃ。」

『私達は父様の所有物ではないぞ!』

牡丹「花はいろんな種類を束にして飾るもの何が悪い。」

『私はこの国出る。シンと共に!』

牡丹「骸と共に逃亡か?」

『骸ではないぞ。私がそうさせないはしないからじゃ』

牡丹「わしの茨の兵を跳ね除けて行くと?」



シン「俺殺されるはずだったのか……」

ジャー「この国は色々と裏がありそうですね…」

霞「裏だらけでございますよ?」

シーツと布を持った霞草が現れた。

ジャー「貴女は確か…侍女の霞草さんですね。」

霞「その通りです霞草でございます。」


『そう言っているのじゃ。霞草!いるか!?』

霞「すみません、また後ほど…」

霞草が扉の中に入っていった

霞「ここに……」

『例の物と準備は整ったか?』

霞「既にここに。」

『囲め霞草。』

牡丹「布一枚で一体なにを…」

『もう良い霞草。
父様の花束にはもう居られないのじゃ。』

牡丹「な、何を……」

『霞草あとは話の通りに実行じゃ、良いな?』

霞「はい、あの方達はおまかせ下さいませ。」

霞草はその場を後にする。


シン「霞草…」

霞「姫様からのご命令です。二人共にこちらへ」

霞草が二人を案内する。

シン「ここは……」

霞「姫様のお部屋です。」

壁床全てがクロッカスをイメージした部屋だった。

霞「誠に失礼ながらお二人の荷物を纏めさせて頂きました。」

荷物の入った袋を二人に渡す霞草。

霞「あとはこちらでお逃げ下さい。」

巻かれた大きな布を二人に渡す。

シン「これは?」

受け取ったシンドバットが問う。

霞「迷宮アイテムの魔法の絨毯です。」

ジャー「これに乗って国から逃げろと?」

霞「はい、その通りです。」

シン「はどうなる?」

霞「魔装をして逃げると仰られていました。」

シン「国軍相手にそんな無茶な…」

霞「"必ず行くから待っておくのじゃぞ"との伝言でございます」

シン「そんなこと言われたら行けないじゃないか…」

グッと魔法の絨毯を手に取る手に力がこもり絨毯に皺がよる。



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