第4章 皇女と覇王 [完]
『父様!!!おやめくださいませ!
シンドバット王様が体勢を崩した際に私が受け止めたのでございます!!!』
今だシンドバットの両肩を揺らし続ける牡丹を止めに入る。
牡丹「ぇえい!止めるでない我が愛しの娘よ!これは男同士の話し合いなのだ!!」
激しく両肩を揺らし続けながら言う。
『それではシンドバット王様が発言出来ません!手をお離し下さいませ父様!!!』
無理矢理牡丹の手をシンドバットの両肩から引き剥がすとシンドバットの前に立ち庇う体勢に入る。
『シンドバット王様大丈夫でございますか?』
顔だけシンドバット方を向き無事を確認する。
その際に先程までなかったの胸元に光る紫色の宝石が埋まる八芒星が刻まれたネックレスに目がいく。
シン「それは……」
シンドバットがネックレスに目を向けてると……
『これは金属器でございます。』
ネックレスを外し手に取るとシンドバットに見えるように差し出す。
『第四十九迷宮"クロケル"雷司る天使の姿をした精霊でしたわ。
私が1人で出向き攻略して参りましたの。』
ネックレス下げると首にかける。
ジャー「桜蘭帝国第一皇女で金属器の使い手……!!!
シン貴方って人はーッ!!!なんて事をッ!!!」
頭を抱えるジャーファル。
牡丹「我が国の金属器使いが……我が花娘が……」
牡丹は近くの椅子に座り項垂れる。
『父様は私が第一皇女で金属器の使い手だと言う事そして1番の花娘と言う私の肩書きが惜しいだけ。
父様…私はもうクロッカスじゃないじゃ…』
項垂れたままの牡丹に近寄り話す。
牡丹「嫌だ!!!我が愛しの金属器使いの花娘!!!
どうして穢れた!男に肌を見せるなど…!!!」
牡丹手が上がった
は静かに瞳を閉じた。
____パシィッ
シンドバットが牡丹の手首を掴む
シン「たとえ親子でも手を上げたら行けない。」
無表情で牡丹を見下ろし言うシンドバット。
の手を取り後ろに庇う。
『シンドバット王様ッ…!!』
シン「シンでいい、にはそう呼ばれたい。」
『シン様?』
シン「様もいらないシン呼んでくれ。」
『シン…』
シン「あぁ、姫…良かったら嫁に来ないか?」
『えっ……』
ジャー「あ、え?ええぇぇぇーー!!!」