第3章 最高の魔導士 シンドバット [完]
ジャー「この三人どうしますか?」
ジャーファルの前には
ジャーファルの赤い紐でグルグル巻にされた三人。
シン「元の次元に戻してまた、戻って来られても迷惑だしな…」
三人の前に立ち腰に手を当てて悩むシンドバット
ヤム「長杖が目を覚ましてまたあの毒魔法を使っても厄介ね…」
ヤムライハも、目の前に並ぶ。
シン「確かにそうだな地下牢に入れて脱獄なんて笑い話にもならん。」
うーん、と悩む三人。
『このボロボロの三人を主犯格に送り付けるのはどうですか?』
恐る恐る言葉を発する。
シン「主犯格が誰かわかるのか?!」
シンドバットはに背を向けていたがすぐさま振り返りの両肩を持つ。
『え、えぇ。私の父がやり始めたことです。
どんどん年齢重ねる事に魔力は増えていく私を見て
恐ろしくなったのか周りの質の高い魔導士を殺し始めたんです。
父のやっている時に気がついた時直ぐにやめるよう願い出ました。
その父に殺されそうになり私は次元をかけ逃げ回りました。』
その最中にシン、貴方達に出会ったのです。
シンドバットの瞳を真っ直ぐ見つめる。
シン「そうだったのか……」
『幻滅したでしょう……
殺されていく命があるのに自分が生きるために自分一人次元をかけて逃げるなんて……』
スッとシンドバットから目を逸らす
手を前で握りしめていた。
シン「この癖は良くないな…」
シンドバットは前で握りしめられてる白くなっている小さな握り拳に手に取りゆっくりと両手の握り拳を開かせていく。
手のひらには血をついた小さな爪の跡が五個ずつあった。
シン「手のひらをこんなに強く握りしてるものじゃない。怪我をしてるじゃないか…」
手のひらを優しく包み込む。
シン「怖い思いを沢山して来たんだな…。」
優しく声をかけるシンドバット
『うっく……ひっ…ひっく』
暖かな手のひらと声に泣き出す
ジャー「今まで良く頑張って来ましたね…」
涙するの頭をポンッポンッと撫で続けるジャーファル
ヤム「そんな事があったなんて……今までごめんなさい…」
の肩に手を置くヤムライハ