第16章 記憶がなくても… シンドバット [完]
ジャー「シン!?崖から落ちたって本当ですか!?」
ジャーファルが帰ってきたシンドバットを物凄い勢いで問いただす。
シン「なに、崖といっても低い崖だ!底には川があってな心配するなジャーファル。」
ジャー「なんで魔装で浮かなかったんです!?」
シン「いや、そんな余裕なくてな…」
ジャー「何処か打った所はないんですか?」
シン「頭を少しな…でも血も出てないし何ともないさ…」
『おかえりなさい、シン』
が奥から出てきてシンドバットに声かける。
シン「ん?ジャーファル。お客さんが来てるなら早く教えてくれ。」
そう言うとシンドバットはに駆けていく。
シン「お初にお目にかかりますね、姫。シンドリアの日差しが陰るくらいあなたは輝いて見えます。」
シンドバットはの手を取ると挨拶する。
『え?』
他人行儀のシンドバットに驚きを隠せない。
ジャー「何言ってるんですか!?あなたの奥方でしょう!?」
変な冗談はやめてください。とジャーファルは駆け寄る。
シン「冗談って…ジャーファル…俺は独身宣言しただろう?妻なんて娶らないさ…」
なにを言ってるんだ…と言うシンドバット。
ジャー「なにを…って……」
ジャーファルは本気な目をしてるシンドバットに言葉を無くす。
『ジャーファル…』
首を振って合図する。
『改めまして。自己紹介が遅れました、燐華帝国から来ましたと申します。』
ワンピースの両端を広げ頭を下げ挨拶する。
『本日伺いを立てていましたがどうやら伝達がまだだったご様子…いきなりの訪問となってしまい申し訳ございません。"シンドバット様"』
ワンピースの両端を広げたまま頭を下げたままの。
シン「いや、いいんだ!ゆっくりしていってください"姫"」
そう言うとシンドバットはの隣を通り過ぎて行った。