第12章 宝石の魔女 シンドバッド [完]
『……ッ!!!』
ポタポタと額からは血が流れる。
シン「ッ!!!」
シンドバットはへと駆け寄る。
シン「村を出よう。これ以上いても無駄だ。」
シンドバットはを石や枝から守るように立ちながらそう告げる。
『……分かった。』
は後ろを向き村を出ようと歩いていく、シンドバットも後ろから続いた。
「所詮は低級魔導士…子供一人守りきらんとは……」
長が達の背中にそう呟いた。
『ッ!!!』
は唇をかみ締めながら村を出た。
シンドバットが一人村に残った。
シン「彼女は低級魔導士なんかじゃない。心優しい美しい宝石を操る有能な魔導士だよ。」
そう言うと村を出て行くシンドバット。
村の外にはが待っていた。
『ありがとうッ…シンドバット…』
涙を溜めながら言う。
シン「、君は低級魔導士じゃない…有能な魔導士だよ。」
俺の国にいる魔導士に引けを取らないさ…と笑うシンドバット。
シン「よかったら俺の国に来ないか…?」
『シンドバットの国?』
あなた王様だったの…?と言う。
「これでも一応…な?」
アズマリアも休ませてやらないとな…と言う。
『そうね、どこか寂しくないところへ。』
埋葬してあげないと…と言う。
そうして二人は村がよく見える丘へと来ていた。
『ここならきっとアズマリアも寂しくない。』
シン「あぁ、村が一望出来るしな…なりより夕日が綺麗だ。」
花を手向けその場を後にする。