第12章 宝石の魔女 シンドバッド [完]
『(何よ!さっきの笑顔…不意打ち過ぎじゃない……)』
顔を真っ赤にしてシンドバットの着替えを待つ。
シン「(七つのジンは全て無事だな…)よしっ!」
服を着て貴金属を付けシンドバットはへと近づく。
シン「もういいぞ!!!」
シンドバットはへと声をかける。
『振り向くと葉っぱだったら消し去るわよ!』
シン「大丈夫!ちゃんと着替えたさ!」
服をパンパンと叩くシンドバット。
その音を聞くとは振り向く。
『あなたね、そんな豪華なかっこうしてるから狙われるのよ…』
額に手をやり項垂れる。
シン「そ、そうか…」
『まぁいいわ、私、まだあなたの名前聞いてないわ!』
シン「俺か?おれはシンドバット!」
『どこかの国の王様がそんな名前だった気がするけど…
シン「その王がこの俺」そんな事よりも、私の目的を済ませても?』
シンドバットの言葉を遮り発言する。
シン「目的?」
『私がなんの目的もなくもなく盗賊団に入り込み襲うと思うの?』
両手を腰に当て言う。
シン「ないな…目的はなんなんだ?」
『盗賊団に攫われた人探し。名前はアズマリア。12歳の女の子よ』
シン「それは急いで探してあげよう。」
シンドバットと共に宝物庫を出る。
『ありがとう。この部屋の数。鍵の量。1人じゃ無理だもの。』
は辺りの部屋と鍵の量を見る。
シン「片っ端らから開けて言っても埒が明かないな…」
うーん、と考え込むシンドバット。
シン「とりあえず、名前を呼んで見よう!近くにいるかもしれない。」
『そうね。アズマリアー!アズマリア!いたら返事をして頂戴。』
大きな声でアズマリアを呼ぶ。
「はぁい!」
若い女の子の声が響いた。
『「!!」』
お互いに顔を見合わせた。