第11章 水氷の姉妹 シンドバット [完]
シン「そうか…」
ジャー「どうなさるんです…シン…」
シン「責任を……」
紅玉「簡単に言わないで…それにこれは戦いに同意しての傷その覚悟くらいだってしているわぁ…」
シンドバットの言葉を遮り強く手を握って言う紅玉。
『こ、ぎょく…ねぃさま?』
紅玉「ッ!!!」
声に振り向き駆け寄る紅玉。
『どしたの?な、いてるの?』
涙の溜まった瞳に手をやる。
紅玉「泣いてないわッ!!!泣いて、なんか…」
その瞳からは雫が溢れてくる。
『また、誰かに何か言われた?大丈夫だよ、は紅玉姉様といつも一緒。』
紅玉「言われてないわッ!!!いつの話してるのよ…」
『そう?紅玉姉様泣き虫だから…』
「姫様、雷に打たれた影響で記憶が混乱しているのでしょう…」
紅玉「痛い所は!?ない、の?」
女医の話を聞くと紅玉はに向き直る。
『胸がね、ちょっと痛いかな…
あれから、どうなった、け?私…シンドバット様の攻撃避けきれなくて…魔力も丁度切れちゃって…』
あれ?上手く、思いだせないや…と苦笑いする。
紅玉「傷から血が止まらなくてッ!!!女医に来てもらっても駄目で、夏黄文が眷属器で治療してれたけど血しか止まらなくてッ!!!」
泣き崩れる紅玉。
『傷残っちゃた?』
起き上がれず腕を伸ばし紅玉の頭を撫でる。
紅玉「…うんッ……」
喉を引き攣らせながら答える紅玉。
『そっかぁ……ここだと、殿方は嫌がるね…』
紅玉の頭から手と目を離し前を向き自分の胸に手を置き言う。
紅玉「そんなやつ私がぶっ飛ばして…」
『こ、ぎょく姉、様…?』
紅玉「な、なによ!?」
『こんな私でも一緒に…いてくれる?』
の瞳には涙が溜まっていて横にいる紅玉の方を向いた瞬間それは溢れた。
紅玉「あ、たり前じない!!」
ベッドの端に乗り上げ胸に乗っていた手を取る紅玉。
紅玉「そう"約束"したじゃない!!!」
『そ、だね…"指切りげんまん"したもんね…』
手を取られた手で紅玉の手を握る。
紅玉「"どっちも幸せになるまで離れない"そう約束、したでしょ?」