第11章 水氷の姉妹 シンドバット [完]
_____庭
シン「じゃあ、始めようか…」
『はいっ!
慈愛と清廉の精霊よ、汝と汝の眷属に命ず。
我が魔力を糧として、我が意志に大いなる力を与えよ!
我が身に宿れ オゼヴァ!!』
両手で扇子を持ち胸に添えていた手を天へと上げると手の中にあった扇子はみるみる巨大化し、の体と変わらぬほどの大きさになる。
シン「憤怒と英傑の精霊よ、汝と汝の眷族に命ず。
我が魔力を糧として我が意志に大いなる力を与えよ
我が身に宿れ バアル。」
シンドバットは剣を抜いた。
『はぁっ』
シン「ふっ」
お互い魔装を纏ったところで地上へと上った。
『たぁあッ!!!』
は大きくなった扇でシンドバットに振りかぶる。
シン「はっ」
シンドバットはそれを受け流す。
は勢いのまま海へと落ちていく。
『いゃっはッ!!!』
海を凍らせ地上へと飛び上がる。
の周りには鋭利な氷の塊が複数出来ていた。
シン「ふっ」
シンドバットは剣を振るい周りの氷を壊していく。
下には雹程の粒が落ちていく。