第8章 六人目のマギ シンドリア [完]
村長「その子は村の生まれではないんじゃ。
とある朝に村の赤ん坊の"丁"が門前に置かれていたんじゃよ。」
髭を触りながら言う村長。
ユナン「彼女の本当の生まれは分からないということだね。
彼女をこのままこの村で"丁"として生きるのは勿体ないと思うんだ。
彼女を、引き取りたい。」
ユナンは真っ直ぐ村長見ながら言う。
村長「引き取りどうする。」
まだ7つの子供じゃぞ?と村長はユナンに言った。
ユナン「とりあえずは僕の魔法使いの弟子に。
その後は一人前のマギに…」
そう村長に伝える。
村長「"丁"は魔法使いになりたいか…?」
村長は"丁"をを見る。
『光る白い鳥さんのことは誰も信じてくれなかった!
けどね、ユナンさんは信じてくれた!だからユナンさんと一緒に行きたい。』
子供さながらにそわそわとし村長し伝える。
村長「だ、そうじゃ。」
村長は変わらず髭を触りながら言う。
ユナン「じゃあ…」
ユナンは顔を明るくした。
村長「連れて行け。」
『いっやったぁ~!!』
"丁"はユナンに抱きついた。
ユナン「ありがとうございます。」
ペコりと頭を下げるユナン。
『ありがとう、村長!!!』
立ち上がり村長に抱きついた。
村長「ふぉふぉふぉ」
抱き着かれた村長は嬉しそうに笑った。
村長「旅立ちの準備をしてから行くんだぞ!」
抱きつく"丁"の背中に手を置く。
『うん!分かった!ユナンさんは今日は私のお家にお泊まりでもいい?』
抱きつきに満足したのかユナンの元に戻る"丁"。
ユナン「泊まっていいのかい?」
村長「よいよい。子を旅に出させるのは初めての事じゃからな。ゆっくりしていけ。」
村長は髭を撫で深く頷く。
ユナン「じゃ、お言葉に甘えて!」
"丁"の手を取り村長の家を出る。
『こっちよ!』
嬉しそうにユナンの手を取り歩く。
暫くすると小さな家にたどり着く。
『ここよ!』
入って入って!とユナンの手を引っ張る。
ユナン「お邪魔します。」
『ふふ、いらっしゃいませ~!』
嬉しそうに後ろを振り向きユナンを見る。