第1章 覇王と少女 [完]
のそっと起き上がったはまたそのまま部屋をでた。裸足で歩く"ペタペタ"という音が廊下に響く。
いつも通りの廊下を走りいつもの扉の前で一呼吸。ゆっくりと開けて中にいるであろう人物を視界にいれる。
シン「おはよう。また寝癖がついてるぞ」
『うー…お腹ぴっぴ』
シン「腹が痛いのか?」
『ちがぁーう。…めしめし!!』
そしていつもの椅子に座って目の前にあるそれを口に含んだ。知識もなく正しい教育を受けずに生きてきたは匙の使い方を知らない。猫のように顔から突っ込むその様を微笑ましく見つめるシンドバッド。
『んまぁー』
シン「うまいか。よかったな」
『しん…きょーはジャーファルいない?』
シン「おおー、ジャーファルは他にお仕事があるんだ。」
辺りを見渡していつもとは違いそこにジャーファルの姿が見当たらない。ジャーファルがする仕事は知らないが子供好きな彼がより仕事を選ぶのだからそれはとてつもなく大きく恐ろしい生き物だと思ったはしかし恐れることはなくむしろライバル心を抱いていた。
『しごと…のらいばる!!ゆるすまじ!!』
シン「ライバルぅー?なんでだよ。」
『ジャーファル…ほってしごとえらぶ!!あそばない!!だからのらいばる!!!』