第14章 RED SPLASH.
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そんなことを思ってくれる人は
周りに何人いるのだろう。
もちろん、1人でもいればいい方だ。
もしかして、今私凄く幸せ!?
これで睡眠が足りてれば全てクリアする。
……今日は早く寝よう。
そう思っていた時だった。
「……!まおちゃん!危ない!」
「————ッ」
バン、とボールが肌に触れる音。
ボールは私の顔面を捉え、下へ転がる。
痛い。
「まおー!大丈夫?」
「ん…いたい」
「そうだよねー顔面だもん。
て、鼻血出てジャージに付いてる」
ふと自分のジャージを見る。
言われた通り、鼻血がだくだくと溢れ
ジャージは見るも無残な事になっていた。
「う、わ。洗濯大変」
「それよりも鼻ー、痛くない?」
「いたい」
「だよねー…センセー、
まお保健室に連れてっ「俺が連れてく!」
隣のコートからいつ来たのか
光太郎が私にジャージを掛けて
先生に抗議していた。
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