第14章 RED SPLASH.
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「あれ」
思わず声が出てしまった。
何故なら、隣のコートに光太郎と
クラスの人達が十何人といたから。
「いつもなら重ならないのにねー」
「うん、変なの」
「ぼーくとー」
雪絵ちゃんは何をするにも早い。
喋り方はおっとりしてるけど、行動は
その比にならないくらい早いのだ。
光太郎と、一緒にいた人達が
気づいたらしく、こちらを向く。
光太郎だけはこちらにやって来た。
「まおに雪絵じゃん!何で?」
「こっちの台詞ー、いっつもいないじゃん」
「あ、なんか今日授業交換になったんだと!
数学の澤田、1年の授業と被った?とかで!」
「ふーん、なるほどー」
「授業被るの初めてだね」
「おう!見とけよ!俺カッコいいから!」
「自分で言わないの、まあ頑張って」
「ありがとな!」
そして去っていく。
その間、雪絵ちゃんはニコニコとしていた。
聞いてみたら、私達が付き合ったのが
本当に嬉しかったみたいで
自分の事のように喜んでいた。
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