第12章 甘やかさないで。
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光太郎の言っていた芸人はとても面白かった。
久しぶりに、人とテレビを見て笑った。
「まおって意外にツボ浅いのなー!
俺だけ笑ったらどうしようかと思ったわ!」
「でも久々にこんなに笑ったよ〜」
「てか、めっちゃ可愛いなお前」
まただ。
ズイ、っと私を見てくるゴールド。
リップ音が聴こえて、すぐに離れる。
「ほら!明日も朝練あるし、寝るぞ!」
「…っあ、うん、髪…乾かす」
「俺が乾かしてやろーか?」
「いいの?」
「上手くできるかわかんねーけど!」
ニカっと笑う彼はとても愛らしい。
というより、今まで男に髪を乾かして
もらった事なんて無いからドキドキする。
気がきくというか、なんというか。
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