第20章 潜む息遣い。
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「………ッは、んぅ、ふ」
チュッ、チュッとリップ音が響く。
流石に体育館では、という事で体育準備室。
なんかコレ、あるあるなやつだ。
1人で考えて恥ずかしくなる。
「何、エッチな事考えてんの?
これからするんだから余計な事考えないでクダサーイ!」
————ツツツ。
ジャージの上から腰から胸へ指でなぞられる。
もどかしい感覚で、意図せずビクっと震える。
「なーにー?感じてんの?かわいい」
その顔がかっこよ過ぎて、顔が熱くなった。
目に見える変化だった様で光太郎が笑う。
「顔真っ赤!分かりやす過ぎだろ!」
「うっ、さい…ッ」
「待てよ怒んなって、な?」
首筋を舐められる。
ゾワゾワして声が出る。
「っん♡」
「まおのその声、すげえ好き」
もっと聞かせて。
言われたわけでは無いけど、光太郎の眼が
そう言っている様な気がした。
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