第19章 ケジメ。
.
あっという間に授業が終わった。
そして気づいたらいる光太郎。
なんだか、犬の散歩みたい。
絶対本人には言わないけど尻尾が見える。
「よっしゃ、行くんだろ」
「…ん」
「遅刻だって言っとくからー
ゆっくりしてきてねー」
「ハハハ!雪絵ひでえ!
まあよく分かんねえけど決着?付けて来いや」
「雪絵ちゃんも木葉くんもありがとう」
さっさとかおりちゃんの教室に向かう。
かおりちゃんはまだ教室にいて
目が合ってこちらにやって来る。
「おー!まおに木兎!どした?」
「あのね、かおりちゃん…その…」
「昨日の奴、名前わかんねえけど呼んでくんね?アイツ」
私がモゴモゴしてる間に、光太郎が
指を指して簡単に昨日の女の子を呼ぶ。
女の子は、見るからに不機嫌。
昨日の今日だし、何より光太郎も
一緒だからだろう。余計である。
.