第19章 ケジメ。
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「なんで…」
「さっきから呼んでたけど
全然気づかねーんだもん!
入って来ちまったわ!ワハハ!」
「休み時間いつも練習してたのに…」
「今日はそんな気分じゃねーし
まおが落ち込んでるのに流石に
休み時間も練習できねーわ!」
光太郎の安心感たるや…
さっきまで不安だった気持ちが
少しだけ軽くなった。
けど。
「ダメだよ、私1人でやる」
「だめだ、俺も行く。
次まおになんかあったら
正直俺何するかわかんねえし」
「物騒すぎるー」
「私なら大丈夫だから、ね?」
「ダメだって!いくらなんでも
お前バカすぎるわ!
何があっても一緒に行くからな!」
これは話が平行線すぎる。
どちらかが折れなければならない…
「…分かった、一緒にお願いできる?」
「任せろ!で?今日?」
「うん、部活前に」
「了解、じゃあその頃来るわ!」
そう言って光太郎が教室から
去っていった。嵐が去った感じ。
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