第16章 高揚。
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「っ、まお、いれたい」
「……ねえ、昨日も気になったけど
そのゴムどうしたの」
嫉妬深い女の様に聞く。
だって気になってしまったのだ。
すると彼は恥ずかしそうに
口を開いた。
「…ちょっと前に、赤葦にモライマシタ。
今日のは、コンビニでお菓子買う時に一緒にカイマシタ」
「赤葦くん?……あ、彼女、」
そういえば、ちょっと前に彼女がいるとか
いないとか言っていた気がする。
今はどうか知らない。
赤葦くんから話してくれば聞くけど
わざわざ聞く話でも無いだろうし。
「てか!俺だってまおの過去の男とか
気になるし!昨日みたいにまおが
怖がる様にした男とか許せねえんだけど!」
「…なんか、ごめん」
「ま、これからは関係無いしな!
まおは俺のだし、皆知っただろうし
変なのには声掛けられねえはずだ!」
それって、もしかして。
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