第16章 高揚。
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目の前にいる彼は
何でこんなにも愛おしいんだろうか。
前にも思った、けど。
どんどん、どんどん。
この気持ちは積もり積もっていって
それでもいっぱいにはならないだろう。
「てか、俺のジャージまだ着てるとか
可愛過ぎるだろ!さすがに反則だわ!」
「洗濯のし忘れでございます…」
「…で?俺のジャージ着ながら
1人でナニしてたのまおさん?」
やはり最後はこの話に辿り着くらしい。
もうバレてるし、何なら満面の笑みだし。
「まお、ごめん、シたい」
「……はい」
「ヤリモクじゃないからな!絶対大切にする!
けど!今日はダメ!まおが可愛すぎる!」
「そんな事、思ってないよ」
思ってない。
今までの男は告白するより先にヤってきた。
光太郎は律儀に私なんかに告白してきて
しかも私が誘わなければシなかったのだから。
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