第3章 夢への一歩
マイコ「私………スタイリストになる!」
るうな「スタイリスト?」
マイコ「うん。一流のスタイリストになって、Black Jewelの専属になるの(笑)だから、私が専属になるまで、るうなも頑張ってね」
るうな「わかった。私、マイコの事応援するね!」
マイコ「ありがと………それからもう一つ夢があってね……これは子供の頃から言ってたから、るうなは知ってるよね!」
るうな「“大好きな人のお嫁さんになる事”でしょ(笑)」
マイコ「そう(笑)」
私達がまだ小学生だった頃
通学路の途中にあるブライダルショップ
そこに飾られていたウエディングドレス
そのドレスを見る度に、マイコは言っていた。
“いつか大好きな人のお嫁さんになって、素敵なドレスが着たいなぁ”
るうな「大好きな人……拓斗と叶えられたら……」
ふと、私はこの間の公園での事を思い出した。
あの日、私達が思った通りだったとしたら……
私は言ってはいけない事を言ってしまったと思った。
マイコ「……あのね………」
マイコは今にも泣き出しそうな顔をしていた。
マイコ「るうなには知っていてもらいたいんだけど……」
るうな「………うん……」
マイコ「私達……別れたんだ」
私達の予感が当たった。
あの日、あの公園でマイコ達は別れ話をしていたのだ。
るうな「別れた理由………聞いてもいい?」
マイコは小さく頷くと、ゆっくり話し始めた。