第3章 夢への一歩
マイコ「嫌いになって別れた訳じゃないの。拓斗が大切だから……今が大事な時だから……拓斗の邪魔だけはしたくなかったの」
るうな「拓斗は邪魔だとは思ってないよ……きっと……」
マイコ「うん、わかってる。拓斗に……一緒に来てほしいって言われたの。スタイリストの勉強は、東京でも出来るんだからって……。私……凄く嬉しかった……でも……このままついていったら、私は拓斗に甘えてしまう。そんなのは嫌なの。やっと見つけた夢だから……自分の力で叶えたかったの。」
一筋の涙が、マイコの頬を流れた。
るうな「マイコ………強くなったね」
マイコはニコっと笑った。
その笑顔は、私が今まで見てきた中で一番綺麗な笑顔だった。
マイコ「これから夢に向かって頑張るんだもん。強くならなくちゃね!るうなの事は、宏光さんに任せられるしね(笑)」
マイコはwinkをすると、紅茶を飲み干した。
マイコ「明日……」
るうな「ん?」
マイコ「見送りはしないね……やっぱり寂しいし………それに、これで最後じゃないしね」
るうな「わかった。さよならじゃなくて……またねだね」
マイコ「そう、またねだよ」
オープンカフェを出ると、私達はそれぞれの夢に向かって歩き出した。
ひとまわり大きくなって、また出会う為に………