第3章 夢への一歩
吉岡さんが楽屋を出ていったのと入れ違いで、マイコが戻って来た。
Ruuna「マイコ……私達、デビュー出来るんだって!!」
マイコ「本当!!みんな、良かったね。みんなの夢が叶ったね……」
マイコは自分の事の様に、瞳に涙を浮かべて喜んだ。
Ruuna「マイコ泣かないでよ………私まで涙が………」
マイコにつられて、私の瞳にも涙が浮かんだ。
マイコ「だって嬉しいんだもん。みんな本当に良かったね」
Ruuna「マイコ………」
私とマイコは、抱きしめあって喜びを分かち合った。
そんな私達をメンバーは、笑顔で見守った。
その夜私は、宏光に電話をした。
もちろん夢が叶う事を報告する為に………
宏光『もしもし、るうな?』
るうな『出るの早っ!』
宏光『気になってずーと携帯持ち歩いてたから……(笑)LIVEどうだった?』
るうな『うん、すっごく盛り上がったよ』
宏光『あー、俺も見たかったなぁー』
るうな『うふふ……ちゃんと撮ってあるから、今度見せるね』
宏光『楽しみにしてる………それで?』
るうな『うん。決まったよ………メジャーデビュー』
宏光『マジ!!』
るうな『うん、1週間後に事務所で契約交わす事になった』
宏光『るうな、よく頑張ったね。おめでとう』
るうな『ありがとう』
宏光『1週間後だったら、たぶん時間取れると思うから、メンバー呼んでお祝いしよ。TAKUTO達にも伝えておいて』
るうな『わかった』
宏光『あー、これで安心して仕事できるわ』
るうな『何それ(笑)仕事してなかったの?』
宏光『してたけど、気になって、気になって………ははは』
るうな『そっか(笑)ありがと、仕事頑張ってね』
宏光『了解!じゃあ、また』
るうな『うん、またね』
宏光は、本当に心配してくれていたのだろう。
電話からでも、それが伝わってきた。